他人に不快な思いをさせないように生きるのではなく、

「他人に不快な思いをさせないように生きるのではなく、むしろ不快なものと出会った時にどう切り抜けるか」
という言葉をある方から聞きました。とても印象的な言葉でした。

しかし、私はまだその言葉を理解するのに未熟であるため、うまく切り抜けることができません。
自分自身とても短気な性格なので、自分がされて嫌な事はしない、つまりは他人に不快な思いをさせないように生きる生きかたでずっと生きてきた人間でもあります。

前置きが長くなりました。

二次創作という存在について
以前から思っていることがあったので、このブログを書きました。
完全に個人的な考えなので、もしかすると指摘されてしまう事ばかりかもしれません。
あくまで個人的な考えです。
自分でも一般的では無いと思っております。
誤字であったり言葉が不適切であれば、投稿した後に編集するかもしれません。

私は腐女子です。
商業BLと呼ばれるものも少し嗜みますが、本命は隠れて同人活動を行うことがルールである世界に身を置いております。
例えば、Twitterであれば鍵をかけて検索避けというものをします。
それでさえ危ないと思われるものを見かけることがあります。
それはもちろん、その対象となっているものがとてもデリケートであるというか、そこでその活動をすることははっきり言って黒だからです。

しかしそこで隠れて行うというルールを知らないままに、そのような活動をしている方が多くいらっしゃることもまた事実です。
それについては、ルールを知っている人が迅速に教えて差し上げればいい話なのかも知れません。
それでもきいてくださらない方がいたら、それは穏やかではない対処が行われるのかもしれませんが。

そのジャンルで腐女子になり、そのジャンルでずっと生きてきました。
腐女子は隠れるものだ。
既存のものを捏造している、つまり「他人に不快な思いをさせてしまう」可能性があるから、隠れるものだと思ってきました。


はてさて本題の二次創作の話題に移ります。

私は数年前からとある漫画のファンになりました。
(二次元にハマることはそれまでほぼゼロだったので、開拓するような気分でもありました)
その漫画がどのように評価されているのか、またどのような感想があるのかを知りたくなり
インターネットで作品名あるいはキャラクターの名前で検索をかけました。

「〇〇(男性キャラクターの名前)は俺の嫁」「〇〇×△△最高」「(作品名)ってどう考えたってホモ」「共依存ホモ好きなら(作品名)」
のような発言、キャラクター同士が絡み合っているようなイラストやマンガを拝見しました。
普段身を置いているジャンルがジャンルなだけに、衝撃でした。
腐女子がわんさかいる。

これはいいのか、と。

その作品にBL漫画の要素は一切ありません。
ただ、腐女子が好きそうな題材だと思う作品ではありました。
これが評価の形、愛の形だと言われてしまえば、そうなのかもしれません。
ただ、私はその作品の1人のファンとして他のファンの方の感想を知りたかった。
作品が捏造されている話なんて、大好きなキャラクターが捏造されている姿なんて見たくなかった。

普段別の界隈で捏造してる人間が何を言うって特大ブーメランな話ですが。
ただ、それは二次元の作品であっても公でしていい話なのかと、疑問に思いました。
原作でそう書かれて(描かれて)いないものに新たな設定を盛り込んで違う話を展開する。
BL展開だけではありません、NL展開(この呼び方は個人的には好みませんが便宜上)も同じです。
原作にないものを原作に寄せた(原作の世界あるいは似た世界)で展開したものを公開すること。

それが一般の、ましてはそのような文化を知らずに作品が気になった人が検索をしてヒットしてしまったとき。
その作品を好ましく思わず、手に取ることなく離れてしまうこともあるかも知れません。
私はそれが何よりも悲しくて仕方ありません。
大好きな作品、素敵な作品、たくさんの人に愛されてほしい。
私自身、それ以来その作品のファンの方のコメントが怖くて、あまり近づけなくなってしまいました。

(不快なものと出会った時にどう切り抜けるか)の言葉を思い出して「見ない選択」を取るようにしました。

「嫌なら見るな」というアレですね。

ですがやはり作品は大好きで、作品の情報が知りたくなって検索をかけると、ヒットする腐女子の腐発言。

やっぱり見るんじゃなかったと後悔。
でも作品は、あのキャラクターは何よりも大好きなんです。
どうやって検索に工夫をしても、どこからでも腐女子は現れてしまいます。

二次創作が悪だとは言いません。
好きなものを共有し、好きなものの理想像を描いたり、空白の時間を想像して形にすることは素敵なことだと思います。

ただそれを、全く知らない(あるいは純粋に作品を楽しんでいる)人の目にとまる場所に出すことは、どうなのか。

そこに原作への敬意、原作者への敬意、原作の誕生に尽力した全ての方への敬意、そしてキャラクターへの愛はありますか。

もしかしたら、書かれた(描かれた)方にはめいいっぱいの敬意や愛があったのかもしれません。
それを感じ取ることが出来なかったのであれば、私が至らないところです。申し訳ありません。

二次創作に愛はありますか、ご自分の欲をキャラクターに塗りたくってはいませんか。
そこに原作の、原作のキャラクターの名前をそのまま載せて、そういった思考で見ていない人の目に入ることが果たして喜ばしいことなのか。
本当に好きな作品なら、その作品の評価が落ちてしまうようなことは何があってもできません。私は。